正直、HTの時点では2-0でリードしていたにもかかわらず、期待したほどの支配的パフォーマンスじゃないというか、「悪くはないがベストという感じでもないかなあ」みたいな気分だった。ビッグガビのゴールはうれしかったが、どちらもセットプレイだったし。観たかったのはオープンプレイからのゴール。2週間ぶりの試合だから期待が大きかったのもある。
それが後半。美しいカウンターからのトロサール。最後にはネリのアレとアレ。くーっ。しびれたな! チャンスを逃さなかった。ゴールは最高!
終盤はさすがにパレスの皆さんも集中力を失っていて、イージーなゴールを取らせてくれたというのもあるだろうが、とにかく。いままさに、アーセナルボーイズに必要なものを与えるチャンスをくれたパレスの皆さんに感謝。
深刻なゴール不足からの5ゴールズ。クリンシート。これは、バッドフォームの峠は越えたのか? どうだろう。
これは試合を振り返らざるを得ませんね。
Arsenal reignite title bid with big Crystal Palace win
アルテタの試合後コメント「(セットピースゴール)ニコとコーチたちの功績」
試合直後のアルテタのインタヴュー。AFCオフィシャルサイトのトランスクリプトより。
アルテタ:(セットピースの強み)コーチ全員の功績だ。ニコ(Nico Jover ※セットピースコーチ)がかけた時間の量とみんなの信念。
とても大きなインパクトだ。最近の試合では、われわれはセットピースから失点して敗けていた。それを失点にせず得点にできたことで結果がまったく違う。
われわれは、シーズン後半をグレイトなパフォーマンスと結果で始めたかった。あらためてポジティヴィティと勢いをつくること。選手たちは今日いい仕事をしたと思う。
(3点めについて)深く守るチームに対して、ランをやる機会があるのなら、それはグレイトなことだ。ダヴィドのスペイスの読み、ガビーのアクション、ランのタイミングも完璧だった。それにレオ、彼がベストをやった。ボックスのなかでボールを持ったときの落ち着きと、正しい決断。
わたしは彼(トロサール)には非常に満足している。彼はとてもインテリジェントなフットボーラーだ。彼の自らへの要求のしかた、ほかの選手たちをプッシュするやりかた、彼に必要なプレイのクオリティ、3つか4つの異なるポジションでそれをやる。彼のような選手がいてくれるのは喜びだ。
アルテタ:わたしはとても満足。クリンシートと5ゴールズ。試合にも勝ち、パフォーマンスも。リヴァプールのあとステディアムから帰るときにも、わたしにはとてもいいフィーリングがあったんだ。パフォーマンスはあった、結果がなかっただけ。
今日は相手のボックスでとても効率的だった。とくにここ数試合とくらべて。ここ数試合は今日よりもいいプレイもあったが、とにかくゴールだ。
セットピースはこのチームの大きな部分。とくに、深く守りたがるチームとの対戦では。いい勝ちかただ。昨シーズンの成功は、10ゴール以上とった選手の量にあった。それをまたやらねばならない。
われわれは、試合の勢いを利用した。とても上手に利用できた。サブたちもとてもよかったし、大きなインパクトだった。みんなとても集中していた。
これがシーズン後半だ。われわれはそれに対し大いなるアグレッションとモチヴェイションで臨みたい。3日後につぎの試合をプレイしたかったが、しょうがない。
これからも準備をつづけて、チームとしてもっとうまく、もっと進歩できるよう継続していくことが必須である。
試合後のプレスコンファレンス。AFCオフィシャルサイトより。
(今日もセットピースが成功……)
アルテタ:とても重要だった。実際、今週はセットピースの取り組みはほかのことよりも減らしていたんだ。これはその美しさだ。われわれは今日起きたたくさんのことに取り組み、たくさんトレインしていた。
わたしはクリンシートにもとても満足。より多くの試合に勝つために欠いていたものだから。それとゴールの量、ゴールをシェアしたことも。わたしが思うに、それがチームにとてもいいインパクトを与えることになるんだ。
(なぜにデクラン・ライスを下げたので?……)
彼は疲労があったんだ。筋肉の状態は正確にはわからないが、3-0で彼がそう云うのに、われわれもリスクをかけることしたくなかった。ビッグガビも同じ。彼もいくらか違和感があった。ファーストハーフにタックルを受けて、やや苦しんでいた。だから、彼らを下げるときだったんだ。
(ふたつのセットピースゴールのあと、チャンスをコンヴァートした……)
いろいろなやりかたでゴールできる能力を持つこと。とくにああいうロウブロックをやるチームを攻撃するとき。あるやりかたでゴールするには、すべてが完璧でなければならない。
ちょっとケイオティックな状況になれば、相手をオープンにすることもあるし、守るのが難しくなる。思うに、今日のわれわれはそれをとてもうまく利用した。なぜなら、パレスは自分たちの振る舞いに変更を強いられたし、われわれが利用するスペイスを許した。
(セントラルDFからもっとゴールがほしい?……)
まったくだ。ガブリエルにはその能力もタイミングもある。ボールも安定していてよかった。ウィロのようなほかの選手たちも、もっとゴールするキャパシティがある。
われわれには、30、40とゴールしてくれる選手はいない。ゴールをシェアする必要があるんだ。それがチームのなかにあるいいクオリティだ。
(3点めのゴールはフリーフロウィングなフットボールから……)
全体のアクション、スペイスの読み、フロントの選手たちが相手をオープンにする振る舞い。そして、ガビーの適切なタイミングとスペイスでの個人アクション、そしてレオ。あれこそレオがやることだ。
彼はボックスのなかでとても冷静で、ゴールに近づけば近づくほど落ち着く。彼の決断と実行はトップだったと思う。
(マルティネリが素晴らしいゴールから得る自信……)
わたしは、あれが彼をとてもよくしてくれることになると思う。
そういう期間にいるときにあることだが、彼はトレイニングでもここ数日はちょっとした問題があり、完全にフィットはしていなかった。だから、あれが勢いを変え、知覚を変える。再充填される。すべてさ。
(試合後に、セットピースゴールで有名なジョージ・グレアムと話した?……)
(笑い)まだそのチャンスはないね。
(10日後のつぎの試合までの計画について……)
休んで、何人かの選手の世話をするつもり。現時点では、われわれはかなり人数が足りていないので、そういう選手をマネジすることがとても必要なのだ。とくに、たくさんプレイしてきた選手たち。
われわれには、よいトレイニング区画があるから、ある選手はハードにトレインし、ほかの選手は試合への準備に使う。だから、この期間を最大に有効活用するつもりだ。
以上。つぎの試合までまた10日もあるのか。忘れてた。
レオ・トロサールの試合後コメント「グレイトな一年だった」
完璧カウンターから素晴らしいファインゴール。AFCで一周年記念のFWの試合後インタビュー。AFCオフィシャルサイトより。
トロサール:ぼくには、グレイトな一年だった。もちろんスコアシートに載れたのもナイス。あれはぼくにとっていいゴールだった。あれこそぼくのゲイムみたいな。ボックスのなかではいつもできるだけ冷静でいようとしているし、今日ゴールできたのはそのおかげ。
グレイトな一年だったよ。全部これ以上はないほど! もちろん昨シーズンの終わりは、リーグを勝てていたら完璧だったけど、全体的にはぼくにはグレイトだった。
CLでもつぎのラウンドに進んでいるし、みんなともすごく楽しんでる。素晴らしいチーム。
(この試合を楽しんだ?)もちろんさ。とくにセットピースからの最初のゴール。ぼくらはあれにたくさん取り組んでいるから、ピッチ上でそれができたのはとてもナイスだ。あれのおかげで、ぼくらも試合に入って行けたし、ぼくらにはほんとにナイスな勝利だった。
これこそ、ぼくらがやりたかったリーグでのリスタートだ。小さなブレイクのあと、みんながまたフレッシュになった。ぼくらが最初からかなりハングリーだったのはわかったはず。ゴールも取りたかった。もちろん、クリンシートもとてもナイス。完璧なパフォーマンスだった。
今日みたいなパフォーマンスができたとき、当然これをつづけたい。でも、スケジュールもある。ここからは、つぎの試合に向けてワークしていくよ。
The perfect way to celebrate my first year at @Arsenal! 🙌 pic.twitter.com/fOUXoLz0Xg
— Leandro Trossard (@LTrossard) January 20, 2024
Roy Hodgsonの試合後コメント「今日はやられた」
勝ったので。チームを惨敗させてしまったパレスボスの試合後インタビュー。『Sky Sports』より。
RH:彼らはセットピースがうまいが、われわれの選手に訊いてみれば、どちらのゴールでも彼らは若干違反をしていたと云うだろう。それをレフリーに見逃されたのは、運がなかった。それでいつの間にか2-0になってしまっていた。
その後、事態を一層悪くするように、われわれは彼らにコーナーキックからゴールを与えてしまった。試合が終わってしまう失点。突然に3-0。試合に戻る希望が消えた。
非常にがっかりなのは最後の2ゴールズ。だが、それはわたしが責任を負うよ。選手は疲れていたし、フレッシュな足が必要だと思って若い選手たちを入れたが、彼らに好き放題やるアーセナルに対処させるのは、荷が重すぎた。その結果、ヘヴィに敗けたのだ。
わたしはチームを信じている。いまある事実は、チームは足りていないということだ。OliseとAyewを同時に失ってとくに攻撃の脅威が鈍っている。ふたりが戻ってくれば、そこは変わるはず。
最近の試合で、われわれがここまでやられたことは多くない。リヴァプールやチェルシー、ブライトン、アーセナルとでさえ試合に入っていた。
今日はやられた。とくに試合の終わりに向けて。その時間帯、選手たちは自分たちのタスクに忠実だった。彼らはそこでもコミットしていてクラブのために仕事をしたいと示していた。
結果がすべてを決める。最後の2失点が破滅的で暗い雰囲気をもたらした。5-0はどのレヴェルでも悪い敗けかただ。
後半3-0になったあとのパレスのサブは、18才とか19才を入れていて、やっぱりほかのチームのコーチは若い選手を入れるよなあとちょっとうらやましく観ていたが、ホジソンも云うように彼らはノリノリのアーセナルに対処できていなかったという。そのあたりが、アルテタが若い選手をサブでも気軽に入れたがらない理由なのかなと思ったり。
ちなみに今回もアーセナルのベンチに入ったレウ・ウォルターズはPLで17回めのベンチだとか。そしていまだにゼロミニッツ。それもどうかと思うけども。
試合の終盤、パレスファンが掲げるクラブオーナーへのプロテストのバナーがTVカメラでも抜かれていた。どのクラブもオーナーシップとファンはだいたい仲が悪いが、彼らもまたなにやら揉めているらしい。
今回の敗戦で、ファンはよりいっそうフラストレイションをためてしまった。
A strong message from the #CPFC fans in the away end at The Emirates this afternoon during the 5-0 defeat by #Arsenal ⤵️ #ARSCRY pic.twitter.com/FZJq2x6uXa
— BBC Sport London (@BBCLondonSport) January 20, 2024
パレスは見るからにハイラインでした。
それはアーセナルが裏を狙う攻撃をこれまで見せてこなかったからでは?
昨季OTでユナイテッドがDFライン上げまくっても、ろくに裏を取れませんでしたし。
ところでアルテタ政権でこれほどスムースにカウンターをサクサク決めたことはありましたっけ?
サカやマルティネッリはカウンターを組み立てるのがかなり苦手だったように思いますが、ジェズスやジョルジーニョが間に入るとカウンターが上手く機能します。トロサールやエンケティアもかなりいい感じでした。
サッカーの醍醐味はやはり鮮やかな速攻でしょう。