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【マッチレビュー】17/18UEL LAST8 2ndレグ CSKAモスクワ vs アーセナル (12/4/2018) グダグダを救ったダニー&モー。セミファイナル進出 ※追記アリ

CLに続き、ELでもこのステージにいたるところでドラマが生まれたがわれわれはそれに巻き込まれずによかった。終始だず~んとした試合。やっぱりもうダメかもなんて思う瞬間もあった。しかしながら、結局は終盤のふたつのゴールでわれわれはバルセロナの二の舞になることを免れ、見事にモスクワでラスト4(セミファイナル)進出を決めたのである。We are the Arsenal.(白目)

CSKA Moscow 2-2 Arsenal (agg: 3-6)



スターティン

当ブログはイウォビのスタートを予想した。しかしボスはここまで好調のウェルベックを使ってきた。それが結果的に功を奏した。

そういえば、今シーズン、バック3とバック4を併用するようになってからは、この4-3-2-1といういわゆる「クリスマスツリー」っぽいフォーメーションをよく採用しているアーセナルである。

ボスたちの試合後のコメント

ロシアで予想外(?)の大苦戦。なにはともあれ、勝ち抜けた。

ヴェンゲル:スタートは、相手のインテンシティに少し驚いたかもしれない。そこからは持ち直した。前半には問題を抱えることになった。前半は選手同士の距離が遠すぎた。2-1にした時点で2-2は予想できたね。

彼らは2ゴールして、3点目のチャンスすらあった。後半はわれわれがいい反応を見せた。

バック5にフォーメーションを変えてからはより安定して、多くのチャンスも作らせなかった。彼らの2点目は遠目からのシュートだったが、ボックス内では何もやらせなかった。

わたしたちにはいつも得点できる選手がいる。2-1にしたことは彼らには大きな打撃だったはずだし、もうそこからひっくり返されることはなかった。

え? 相手のインテンシティに驚いたってまじで? じゃあどんな試合を予想してたんだろう。ドン引きか前からプレッシャーかで考えたら、ふつうに50%くらいの確率はあったのでは?

キャプテンのコシエルニとアウェイで起死回生の1点を決めたウェルベックも試合後のインタビューに応えた。おつかれさんです。

(難しい夜でした……)

ウェルベック:まあ快適ではなかったね。今週ヨーロッパで起こった出来事を見れば、初戦のアドヴァンテージがあるほうがヤバかった。今日、どんだけヤバいか身に沁みたよ。アウェイ、慣れない環境、とにかくキツかった。でもチームで団結してついには結果を得た。

(ゴールについて……)

ウェルベック:明らかにぼくにはディフェンダーがマンマーク気味に来てた。だから最初にやったように、ぼくがまたインサイドに切れ込むと彼が予想してると思ったんだ。その逆を突いた。そしてモー(エルネニー)と小さなワンツーで抜け出した。ああいうふうにインサイドに走り込むとディフェンダーにとって捕まえるのが難しいってことも知ってたしね。いい感じでフィニッシュできたよ。

(かなりプレッシングがありました……)

コシエルニ:ぼくらのプランにはなかったね。われわれはチームメイトのための豊富な動きに欠けていたよ。デュエルに勝てなかった。キツかった。彼らはボール扱いもうまくていくつかのチャンスを決められてしまった。2点取ってさらにタフなプレスをかけてきた。もし3点目を取られていたらヤバかったね。今日は2-2とカムバックすることができてよかった。結果は十分とはいえないけど、この大会で前に進むために、セミファイナルに進出できた。ドローがどうなるか見てみようじゃないか。しかし、試合ではぼくらはもっと自信を持つ必要があると感じたよ。

(アーセナルにとって9年ぶりのセミファイナルです……)

コシエルニ:プレッシャーはないよ。フットボーラーならこういうチャンスを求めているものだし、ファイナルを目指すよ。ぼくらがこの大会でどこまでいけるか、明日のドローは非常に重要だね。まあ今日はとにかく勝ち抜けたのがうれしい。重要な大会だし、来シーズンのCL出場のチャンスだ。最後までがんばるよ。

え、キャプテンまでプレッシャーを予想してなかったと。まじで。そりゃやられるわ。

しかしまじめな話し、コシエルニがいうとおりもし彼らの3点目が決まっていたら勝ち抜けはそうとう厳しかったに違いない。そしてそうなればヴェンゲル解任は確定だったろう。

(おれの心のなかの少年はあのグダグダの試合を観ながら、負けちまえ、負けてヴェンゲルは解任されろと囁いていたけど)

論点

コシエルニ、ムスタフィ、ウィルシャー、そしてチェフ。チームに大ブレーキをかける漢たち

ドイヒーだったねえ。試合が始まってから相手のプレッシャーがどうこうというよりも、なんか気が抜けているというか。リラックスとはまた違うような集中力のなさ。チーム全体がそんな雰囲気だったが、とくにCBのふたり。なんなのあれ。衰え? いやコシエルニは年齢的に衰えも仕方ないけど、ムスタフィは衰えんなよ(笑い)。

そして失点2のどちらもがチェフの弾いたボールのリバウンドを押し込まれたということで、チェフもまた大きな批判にさらされている。シュートがよかったからといって、よりによってあんな危険な場所に弾くなんて。どんなGKべからず集にも「ダメゼッタイ」と必ず書いてあるし、もちろん一流のGKなら決してやらないプレイだ。

たらればをいっても仕方がないが、もしデ・ヘアがアーセナルのGKでチェフがマンUのGKだったら両クラブともかなり順位に影響があったんじゃないだろうか。それほど今季のチェフはひどい。この試合のあのプレイがふたつともエラーにカウントされているかどうかはわからないが、戦犯級のプレイであったことには違いない。

極めつけはジャック・ウィルシャーだ。彼は長期のスパンで見れば、せっかく重要な試合にスタートから使われるというところまで戻ってきたというのに、徐々にまた悪いフォームに帰りつつあるようだ。ジャックのポジションでボールを簡単に奪われるとか、パスミスをするとかは本当に許されるものではない。実際、後半彼が退いてからはアーセナルはだいぶ持ち直した。チームにいないほうがマシという状態だった。

チェインバースを入れてバック5(バック3)にしたから安定したという理由もあるだろうが、ジャックがチームのブレーキだったのは明らかだ。CDMでもCAMでも使えない。単純にフィットネスの問題だと考えていたが、もしかしたらフィットネスだけの問題じゃないのかと思えてきた。あのパフォーマンスでは、彼はしばらく重要な試合ではスターティングから外れるかもしれない。いまの彼をセンターで使うくらいなら、AMNやウィロックを使うほうがマシだろう。(まさか序盤のムスタフィのクリアを顔面&至近距離で受けてしまった影響とかじゃないよな……)

この試合でアーセナルの攻撃が停滞した大きな理由は、まず守備陣がプレッシャーを受けた状態で攻撃の起点として安定しなかったからだといえると思う。まんまと相手の策にハマったということだ。

この試合のマッチスタッツ(BBC SPORTS)を見ていただこうか。右の濃い青がアーセナル。

試合終了時のデータでぱっと見はイーブンに見えるけど(とはいえアーセナルがこのレベルの相手にポゼッションですら負けているのも珍しい)、これアーセナルが得点してからかなり稼いだスタッツなのである。

ぼくが観ていた中継で言及されたデータでは、後半途中までアーセナルのオンターゲットが0だったんだからびっくらこいた。ほとんどウェルベックが得点するまでの時間、おれたちは全然攻撃できてなかったんである。

結果は2-2のドローながら、ラムジーのアレはおまけみたいなもので、アーセナルはこの試合実質負けていたのだ(実質論法)。この結果に胸をなでおろしているようなメンタリティだから、いつまでたっても問題が解決されないのである。

ちなみに、この試合でアーセナルは2018年にすべてのコンペティションで31失点しているそうで、EPLのすべてのチームのなかで最多失点のチームだとのこと。守備を犠牲にしてその分攻撃しているともいえるが、だったら攻撃が最高じゃないと割に合わない。

チームを救ったダニー・ウェルベックとモー・エルネニー

それでもなんとかビッグクラブの面目を保ったのは、ウェルベックの個人技による打開があったから。奇跡を信じ始めたCSKAの出鼻をくじいたあの得点がすべてを救ったといっていい。シュートまではいつもどおり、しかし非常に彼らしくないクールなフィニッシュだった。

左サイドのラインぎりぎり、マンマーカーをフェイントでくるりとかわすとゴールめがけてドリブルを開始。まわりにいた相手ディフェンダーが寄せてきたところで、いい位置にいたエルネニーにマイナス気味のショートパス。そのままの勢いでボックス際にいたDFたちの間をするすると抜けるようにフリーランニングしたところへ、エルネニーから針の穴を通すような優しいスルーボール。GKアキンフェフを華麗に射抜くファーサイドへのフィニッシュ。ワンツーからの完全な崩し。美しい。あそこで最後をふかすのがダニー流だが、いまの彼はあれを外さない。

4つのスタートで5ゴール。そして地味にシーズン二桁得点も初めてらしい。ノッている。

ラムジーのラストのシュートもそうだけど、ノッている選手というのはシュートもうまくなるようだ。ゴールは決めれば決めるほど決まりやすくなる。メッシ、ロナウド、ケインにサラー。どいつもこいつもゴールがゴールを呼んでいる。この法則に名前をつけたい。

そして試合を通して献身的に味方をサポートし続けるだけでなく、アーセナルのふたつのゴールをアシストしたのがおれたちのモー。SKY SPORTSはCSKAのゴロヴィンをMOMに選んだが、BBC SPORTともちろんおれたちのMOMはモー・エルネニー。

やべえスタッツ。まさに#SolidGold。パスしか脳のないゴミクズとかいってゴメン。

そして今大会のベストパッサーへ。

もちろんダントツのファン・フェイバリット。

エルネニー vs CSKA。日本でいうところのエルネニータッチ集。精力的なラン、身体を張った守備と確かなボールキープからのパス&ビルドアップ。オフサイドで取り消されたヘッダーが決まっていれば彼には完璧な夜だった。惜しい。

そしておれたちがこの夜でどんなシーンよりも一番唸ったのはここだろう。ライブで観ていたとき、あれ? どこからワンちゃんが? と思ってしまったが、今見返すと感動的ですらある。

このプレイを観て、そこに凝縮されたサムシングに何も感じない人間がいるとしたら、それはグーナーではないし、フットボールのファンですらない。たったワンプレイだけど、ここには合理性を超越したスポーツのロマンがあるよ。できるかな?じゃねえ。やるんだよ。

これむしろ恥ずかしいのは近くでちんたら歩きながら傍観しているエジルだ。エルネニーが可能性の低いとわかってる全力の無駄走りを3度も往復してからやっと重い腰を上げてプレスに参加。殿様か? 恥を知れ!

この試合のエルネニーは全般よかったけれど、このプレイで1億人くらいは彼のファンが増えたと思う。こんなプレイをする選手を嫌いになれるわけがない。

そして先日クラブと契約を更新したエルネニーは公式サイトにこんなことも語っている

エルネニー:(昨夏に)いくつかのクラブがぼくに興味を持っていたんだ。だってぼくはあんまり試合に出てなかったし、簡単に獲得できるかあるいはローンしてもらえると思ったんじゃないかな。

いや、その話はみんなと同じようにニュースで知ったんだよ。でも(移籍には)全然興味なかったな。ぼくはクラブにこういったんだ「ぼくは移籍したくない。ポジションを争いたい」ってね。

ぼくは自分を信じるよ。夢があるし、諦めたくないんだ。ぼくの夢は大きくて、そしていま世界でもっとも大きなクラブのひとつにいる。だから残りたかった。

クラブはぼくの決断を歓迎してくれた。だからその話しはそれで終わった。「キミは試合に出てないじゃないか。移籍するかどこかにローンで出たほうがいい」なんていわれていたけど、ぼくはここで自分の力を証明したかった。

シーズンの最初にコミュニティ・シールドでプレイして、ぼくはアーセナルでプレイできる選手だと証明したし、これからもポジションを取るために戦いを続けるつもりだよ。

こんなガナーがファーストチームにいてくれるだけでうれしいじゃないか。一説によると、昨夏レスターから彼へ来たオファーをアーセナルは受け入れるつもりだったという。それを拒んでアーセナルに残ることを決めたモー。ありがとう。アーセナルでキミの夢をかなえよう。

そうそう、先日のエルネニーのレッドカードはFA的にあれで3試合出場停止はたしかに厳しいということが認められたので、PLでも使えるぞ。

この試合については以上。

その他ELラスト8の結果

以下のとおり。ザルツブルクとマルセイユがみごとホームで逆転したという。アトレチコが負けたりCLだけでなくほんとドラマがたくさん起こった一週間だった。

このブログのプレビューエントリで予想したような結果になってしまった。

セミファイナルは以下の4クラブで戦われる。()はUEFAクラブランク。

  • ザルツブルク(30位)
  • アトレチコ・マドリッド(3位)
  • アーセナル(9位)
  • マルセイユ(51位)

理想的な展開はホーム&アウェイで勝てそうもないアトレチコを避けて、ザルツブルクかマルセイユと戦い、アトレチコとのファイナルを中立地(リヨン)で一発勝負。一発勝負ならまぐれもある。つぎでアトレチコを引かなければおれたち優勝が見えるぞ(つぎで引くフラグ)。

※本日(現地昼の12:00から)行われるドローの結果は分かり次第ここに追記します。

※追記。ほらよ。

アーセナルFCのつぎの相手はアトレチコ・マドリッド。しかもファーストレグがホームとわりと最悪のドロー。

でも自分たちを信じられるかどうかっていう問題でもあるんだよなあ。

 

つぎの試合は日曜のPLニューカッソー(A)。アウェイの厳しい戦い。でももうここまで来たらPLの勝ち負けは、連勝ストップというメンタル的なダメージを受けるかどうかだけの意味しかない。ネルソン、エンケティア、ウィロックにAMN。バンバン若手を使ってほしい。



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