記事をざっくり要約
- ラウルの人柄。ひとに好かれるタイプ
- 彼の役割にもっとも適した能力
- AFCだけでなくヨーロッパのフットボール世界のマネジメントリーダー
- バルサ最強時代をつくったひとり
- バルサのアカデミー(ラ・マシア)をアーセナルにも
- ラウルのおかげでアカデミーのみんなもやる気マンマン
- AFCのスタッフみんなが一体感
こんなところ。
ちょっち興味深いと思ったのは、ディック・ロウがこんなふうにサンレヒに好意的なところ。
彼はサンレヒが来てから辞めていった人材ということで、その後は結局サンレヒが、リクルートやGM的?な仕事など、役割的にもちょうど彼のいなくなったあとの仕事を引き継いでいる。
この記事における彼のコメントは「褒めちぎっている」と表現してもおかしくないほど。外側から見ると、彼もまたクラブから追い出されたひとりなのかと思えたがどうもそうでもないようだ。いまも良好な関係を保っていることが推察されるし、それもまたサンレヒの人間的な魅力のなせる技なのか。恐るべし。。
ディック・ロウについては以前にこんなエントリも書いたのでお時間あれば。
「英プレミアリーグのクラブ運営モデル」ディック・ロウ2017年のプレゼンより | ARSENAL CHANGE EVERYTHING
それともうひとつ興味深かったのは、彼とヴェンカテシャンが、スタッフ向けにクラブ運営の状況を説明するミーティングを定期的に開催しているというくだり。
彼らがファン向けのファンミーティングを何度かやっているのは伝えられているが、こちらはファンにはあまり知られていないのでは。
とある情報筋の口ぶり(透明性がある)からすると、こういったミーティングはこれまで行われてこなかったのだろう。そこで働くスタッフが自分が勤める会社から大切にされていると感じられること、クラブ運営をポジティヴに感じられるというのはいかにも素晴らしいことだ。ガジディスってのはいったい何をやっていたんだろうか?
ファンとして今年の夏の移籍市場でのクラブの立ち回りにも大変に感心したものだが、こうやってラウル・サンレヒがクラブの内側でもポジティヴ・ヴァイブスを浸透させているということで、アーセナルFCはなんと素晴らしい人事を行ったのだろうと思わずにはいられない。
ラウルやヴェンカテシャンには、引き続きクラブのためにがんばってほしい。
サンレヒとヴェンカテシャンのインタヴュー(過去記事)
せっかくだから、あらためて読んでみましょうよ。今年5月、PLのシーズンが終わった直後のふたりのインタヴュー。
ヴェンカテシャン&サンレヒ公式独占インタヴューその1「われわれはウーナイのインパクトにとても満足している」 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING
ヴェンカテシャン&サンレヒ公式独占インタヴューその2「アーロン・ラムジーのようなことは二度と起こさない」 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING
クッソ長いので、お時間ないかたは、Part2の後半がインタヴューの要約になっていたりするのでそちらだけでも。
おわりに
ミズリンタット退社のイメージが悪かったからか、ついこの前までサンレヒに懐疑的なひとも多かったし、ぼくもまったくそのひとりだった。なんでやねん!と思っていた。
夏の補強予算が全然ないと報道されていた頃(カラスコを買う予算がないと騒いでいたあの頃。ああなつかしい)には、ファンベイスには悪いムードが蔓延して、ひとによってはほとんど悪役のように捉えられるときもあったと思う。
それが夏の移籍ウィンドウでああいいったことが起き、完全に手のひらがうらっ返しになった。いまではもう「ドン・ラウル」の大ファンである(流されやすさ)。
これから彼らがどんなふうにアーセナルを強くしていってくれるのか。それはもう楽しみすぎる。
さいごはもちろん、すでにミーム化しているといってもいい彼のこの名言で。
サンレヒ:アーセナルが選手のドアを叩くとき、それはほかのクラブがそうするのとは意味が違うんだ。
“When Arsenal knock on a Player’s door, it’s different knock than other clubs.”
こんなにファンの自尊心を満たしてくれることばがかつてあっただろうか??
良いことばかり続くと、つい何か(巨額の借金とか)オチがあるんじゃないかと怖くなる最近の自分。どうも小心だ。
イヤだって、、アーセナルですもん。w
時の人サンレヒの強気の発言も、「あの」バルサ方面の人だからな、、、とか疑ってしまう。
ただ長期のベンゲルーカジディス体勢が終わって、新しいものを立ち上げてる今の状態はポジティブな感じだ。
以前はベンゲル御大を擁護するか批判するかの2択だったが、これからは良くも悪くも前進するしかない。
砲兵隊、前へ!ってな感じ?
ガジディスが辞めたとき、「見捨てられた」と感じたファンは多かったでしょうが(私もその一人)、これを読む限り、実は組織として機能しなくなっていて、ほとんど引責の様な形でガジディスは去らざるを得なかった、という風にも見えますね。