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エジルとアーセナルのマインドゲイムの終わり

昨日の『The Athletic』に掲載されたメスト・エジルのインタヴュー(by デイヴィッド・オーンステイン)は、非常に注目を集めていた。

The Athleticでは去年の10月にもオーンステインがエジルにインタヴューしており、今回もやはりエジルはアーセナルとの契約を最後までまっとうするという、これまでと変わらぬ主張をしている。

去年のインタヴューのときのエントリ。

エジルがクラブへのコミットメントを示すも、アーセナルでの将来は依然として不透明 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING

今回はどんなことが話されたのか、チェックしてみよう。



2020年夏、エジルのインタヴューのポインツ

Mesut Ozil exclusive: ‘Pay cuts were rushed so I did what I believed was right’

※要サブスク。

課金サイトなので全文を訳すことは控える。ざっくりの訳は昨日ぼくのtwitterに書いた。スレッド以下も。

もうここに書いてしまっているが、ぼくの初見ではインタヴューというよりは良くも悪くも「よく練られた声明」という印象。

インタヴューを使ってクラブやコーチに対して自身の正当性を主張しようとしていたり、相手の急所を突くようなトピックも避けないマインドゲイムじみたやり方は、去年と同じである。

それがいかにもPRチームの添削済み(エジルがダイレクトに話している生々しさがない)という感じがする。ファンに愛想を尽かされないよう注意深く周到に練られているみたいな?

さて、このインタヴューでエジル(サイド)が主張している要点をまとめると以下のようになる。

  • 契約問題:契約最後までアーセナルを去る気はない。クラブ、人々、ロンドンを愛している。どんな状況でもくじけない。フィットしてチームを助けたいし、それができる。
  • 起用されない問題:コーチの判断を尊重するが、それはピッチ上のことで決めるべき(※背後に政治的な判断があるという疑念)。ペイカットを拒否したせいでチャンスがなくなっている可能性もある。
  • ペイカット拒否問題:応じなかった理由は、いろいろな情報が明らかにされていないから。それがクリアになるならペイカットにも応じた。ペイカットに応じるならその金がどこへ行くのか知る権利がある。急ぎすぎ。
  • クラブから放出されようとしてる問題:ペイカット拒否しているのは自分だけじゃないのに、自分だけ名前がメディアにさらされた。この2年ずっと自分を追い出そうとしている勢力がいる。クラブが選手を移籍させたく選手がそうでないなら両者で同意する必要があるが、自分は残りたい。
  • スタッツではチームに大して貢献してない問題:この状況下で判断するよりアーセナルでのキャリア全体で評価すべき。ミケルが来てからの10試合だって1年半も使ったり使われなかったりした選手にしては悪くないはず。
  • ウイグル発言:中国人に何か云ったのではない。ウイグルムスリムに対して起きていることについて抗議した。それに抗議しないものたちにも。(政治に関与しないと声明を出した)アーセナルの反応には失望した。

初めて本人に言及されたトピックがいくつかある。

残りたいエジル vs 追い出したいアーセナル

このインタヴューでも、もっとも大きなポイントはやはり契約問題だろう。

今回はエジルもかなり具体的に突っ込んでいて「この2年間ずっと自分を追い出そうとしている人間たちがいる」と主張している。いったい何レヒなんだ。

エジル:(ペイカットに応じていないと唯一名前が報じられた)それはたぶんぼくだからじゃないかと思う。2年間ずっとぼくを排除しようとしている人たちがいる。ぼくを居心地悪くさせようとしていて、問題化してサポーターたちにぼくにけしかけさせようとしている。彼らが描こうとしている絵は真実じゃない。

財政難からもクラブが彼の退団を望んでいることはもはや公然の秘密となっており、このインタヴューでもそういう訊き方をしているようであるが、現在の状況がどうであろうが、エジルは契約を最後までまっとうするというこれまでの考えを一切変えていない。

先月末に彼のエイジェントが「夏の移籍はない。契約が完了したら90%の確率で移籍する」と語っていたのが少し話題になっていたが、まあそりゃそうだろうと(笑い)。

エジルのマインドゲイム

Arseblog氏が、エジルはどうしてこんなやり方をするのだとやや批判的にtweetしていた。ぼくも同意である。

このインタヴューでエジルサイドは彼らの正当性を主張したのはいいが、もしほんとうにクラブやチームを愛しているというのなら、助けたいと云うのなら、なぜ彼らの立場が悪くなるようなコメントを平気で出せるのか。しかも公の場で。

別にクラブが不当なことを選手が我慢する必要はないだろうが、こういったかたちで公にすることでクラブやチームの利益はなにもない。彼がつねづね語っているクラブへの愛情を信じるなら、それは彼の本意でもないはずである。

どうして毎度クラブは意向を憶測で語られ、エジルはこのようなインタヴューを通して自分の考えをしかるべき相手ではなく公に開陳せねばならないのか。両者で納得できるまで、解決策を見つけるため、内部で直接に話し合うことはできなかったのか。

※コメントくださるかたにお願い
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6 Comments on “エジルとアーセナルのマインドゲイムの終わり

  1. 実際の内部事情はもちろん分からないので、結局のところ妄想でしかないですが、
    高給取りが不良債権になるというのはままある話なので、契約したアーセナルサイドにも問題はあるかなと感じました。
    ペイカット拒否ということで、エジルを中心にチームを作って大活躍してもらうっていうのが
    現状できる両者WinWinな関係でしょうか。
    出場給、勝利給を払わないようにほぼベンチ外という線になりそうですが

  2. エジルは中央に限定してやれれば、今でも良い選手だと僕は思う。
    守備でも1月以降は見違えるように走るようになって、パスコースの限定もきちんとやってたと思う。

    ただ逆に言えば、サイドに開くと大したことはできないし、ウイングの位置でのマンマークも弱い。
    一時期のレアルのように自己完結型のウイングを揃えて、中央に限定してやらないと機能しないと思う。

    しかし今ウチのウイングはインサイドFWばかりなので、中に絞ると入れ替わったエジルの良さが消える上にトランジションでサイドに弱点ができ、逆に絞らなければウイングが機能しない。

    中断後の3バックの採用・ウィリアンの獲得はそういう文脈じゃないのかな、と個人的には思ってる。
    なのでこの話は、僕はフットボール上の理由だと信じたい。

    ほんの2年半前にエジルを中心としたチーム作りを決めたのもアーセナルなら、途中で路線変更したのもアーセナルなので。

    僕はこの話を「エジルが傲慢(あるいは愚か、無能?)だから」では済ませたくない。
    過去の失態も含めてアーセナルなんじゃないかと思う。

    それはエジルの人格的なアラ探しよりも、ずっと大事なことなんじゃないかと。

  3. 給与カットに応じることが選手の善意によるものだとはいえ、年棒26億円の12.5%は3.25億円だから、55人の解雇とエジルが給与カットに応じなかったことが無関係とは思えない。55人の為に給与カットに応じてくれと言われたらエジルはどうするのですかね、もう遅いのやろうけど
    アルテタは常々チームのために100%で挑む選手しか使わないって言ってるし、優れた選手だからってチームに批判的なこと言ってる選手をトレーニングに参加させたり試合のメンバーに加えたりするのかな エジルのプレーは素敵だけど、ウィリアンが加入した今チームにプラスになる選手ではなくなってしまったように思います

  4. はっきりしてるのは、これはサンレヒがはじめた戦争で彼に解決する責任があるってことですね。
    アルテタを巻き込まずシーズン開幕前に解決してもらわなきゃ困ります。
    お互いメディアを使ってウジウジやってないで、サンレヒとエジルは腹を割って直接対話して結果を公にすべきです。
    ファンも疲れてるし、新シーズンもこの問題が続くのにはうんざりでしょう。

  5. ユナイテッドはうまいことしてサンチェスをインテルに出しました。さすがビッグクラブ。
    エジルには何度も歓喜を与えてもらい、何度も失望させられましたね。
    あと1年、どうせ残るならスカッドに入れてほしいですけど。エジルにしか出せないパスは間違いなくあるだろうし。

  6. エジルより先に何レヒさんがいなくなりましたね。
    従業員の解雇もそうだし、アーセナルに一体何が起こっているのやら……

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