ついにこの日がやってきた。
UEL 20-21 QFスラヴィア・プラーグのセカンドレグ。アウェイ。
ホームでのファーストレグで、インジャリタイムにアウェイゴールを喰らうという衝撃的な1-1ドロウから1週間。来シーズンのCLスポットは、ほぼELタイトルしか望みがなくなっているいま、今シーズンのアーセナルにとってここまでで最高に重要な試合となる。
アーセナルは週末にはPLシェフUにアウェイで3-0と理想的な結果を得ているものの、今回ばかりはチームにかかるプレッシャーも違う。
ただし、勝ち抜けの条件を考慮すれば、駆け引きに頭を悩ます必要がないのは好都合か。
アーセナルにとりこの試合はとにかく得点が必要。1点を奪うまでは、失点のリスクをかけても攻撃的に行く必要がある。もちろん今回の得点はわれらにとってはアウェイゴールとなるため、アドヴァンテッジもある。
相手はホームで無類の強さを見せるというチームながら、アーセナルのレヴェルのチームが実力を出して敗けていい相手ではないこともたしか。
今回も最大の敵は自分たち自身。選手たちはもちろん、アルテタはどうこの難局を乗り切ることができるか。
試合をプレヴューしてゆこう。
アルテタの試合前コメント「明日はマジなバトルになる」
昨日の試合前記者会見。オフィシャルサイトのトランスクリプトより。
スラヴィア・プラーグ戦について
(スラヴィア・プラーグについて……)
アルテタ:以前にも述べたように、彼らのフォームはとてもインプレッシヴ。チームから伝わるものがあり、どの試合でもほんもののアティチュードと渇望を見せている。だからこそ彼らはここにいる。彼らはここまでにいくつかのビッグチームスも倒してきた。完全にここにいるにふさわしい。
彼らがファーストレグでわれわれに示したことは決して諦めないこと。試合の最後で得点したのだから。明日はマジなバトルになる。
(セミファイナルにたどり着くことはどれだけ重要……)
チームにもクラブにもとても重要。個人の利益ではない。どのコンペティションでもうまくやりたいというのは、集団としての利益だ。明日の試合は、われわれをヨーロピアンコンペティションでセミファイナルに導くことになる。これはこのクラブが絶対にいなければいけない場所であり、だからそれが明日ベストを尽くす理由だ。
(セミファイナル進出は進歩の証拠……)
そのとおり。tangible(※実体ある)とは正しいワードだ。実体的なことだけが結果だ。いい仕事をしようがしまいが、外部からは結果だけで判断されることになる。内部的には自分たちが何をやっているのかわかっているし、いろいろな判断ができる。しかし、結局は外部から見れば唯一重要なのは結果であり、それだけがわれわれが正しい道に進んでいるという見方を与える。
(これは2020 FAカップファイナルよりも大きな試合?……)
最大の試合はつぎの試合だ。このあとにはフルアムになる。フットボールでは、つねにつぎの試合であり、それが生きることのなかでもっとも重要な試合である。そこより先へ行くことはできない。
(この試合ではビッグゲイムプレイヤーズが必要になる……)
そのとおり。われわれはこれまでもビッグゲイムスで示してきた。ビッグプレイヤーズが入ってきて、マジックモウメンツをつくりだす。そして、それは必要なことだ。それができることを祈ろう。
(明日シニアの選手たちはもたらさねばならない……)
全員がシニア選手たちと関連している。誰がやるかは関係ない。チームがそうした瞬間が必要なとき、誰かがクリエイトしなきゃいけないんだ。シーズンのなかで、われわれにとりそれがシニア選手たちでだったり、別のときにはヤング選手たちだったりする。だからそれは全然関係ない。
(ファーストレグはウェイクアップコールだった……)
われわれがスラヴィア戦でボールをネットに入れたときがあったが、われわれは違う話をしている。この試合はそこが決め手になる。勝てないのなら、最後の時間でドロウにする。それが違う味わいを残す。
しかし、まったく違う試合になっていた可能性はあった。つまり効率であり、こうしたELの試合では、チャンスがあるときの効率はかなり高くなければならない。
(来シーズンはヨーロッパにいないことも考える?……)
ノー。なぜなら、わたしはそれについて考えたくないし、そんな考えが選手にもクラブの誰にも伝わってほしくない。
ジャカのレフトバック
(ジャカのレフトバックは一度きりだったのか、それとも……)
相手によって、それと自分たちが起用できる選手のクオリティーズを観てのフォーメイションから、オプションズを観ていた。もちろんキーランがいないことは大きな打撃だった。彼が生み出せるものからすれば、チームにはかなり重要だから。そしてわれわれは違うやりかたを模索せねばならず、グラニトが2-3のポジションでプレイできることはいいことだった。
わたしには必要なら彼がセンターバックでプレイできるように見える。彼にはディシプリンとコミットメントがあり、そのクオリティーズがある。いろいろな試合でいい仕事をしている。シェフィールドでのセットアップもあった。それは明日決めるつもりだ。
(ジャカをミドフィールドから外したデメリットとのバランス?……)
イエス。しかし、ひとつかふたつは動かさねばならない。現時点ではわれわれはダヴィ、キーラン、マーティンも失っているし、オーバも。つまりわれわれはかなり重要な選手をたくさん失っているので、あまり大きく触らずにチームを動かさねばならない。正しい解決策を見つけねばならないんだ。
オバメヤンとオーデガードについて
(オバメヤンとオーデガードにチャンスはある?……)
わからない。今日どうか観なくては。この数日で、まだほかにも何人かいるので、今日トレイニングのあとみんなを観なければならない。
(オーバとオーデガードは今日トレインするので?……)
彼らがどう起きるかによる! いい感じに目覚めれば、イエス。昨日はまだどちらもトレインできなかった。今日できるといいのだが。天気はいいから、よくなっているかもね!
(イアン・ライトがオーデガードは「アーセナルにはよすぎる」と述べています……)
わたしはマーティンがこのチームにいてくれることをとても楽しんでるよ。
(オーデガードがノルウェイのキャプテンに指名された件……)
彼はとても誇らしかったろう。わたしもとても誇らしい。なぜならそれは彼のキャラクターゆえであり、ここで何をやっているかだから。彼にはとても満足している。
(ローンの選手が爪痕を残すことはどれだけ難しい?……)
われわれの財政的な状況からして、いい選手をリクルートするためにはいろいろな道を見つけねばならない。そしてふたつの目で彼らを毎日観ることになる。選手がチームを進歩させられるか、そして彼らがこのリーグに適応できるか。
どちらのケイスも(セバーヨスとオーデガード)わたしはとても満足しているし、決断はシーズン終了後にしなければならない。なぜなら、この場合、同じクラブが彼ら両方に関わっていて、わたしが交渉することになるから。
バロガンの契約について
(フォラリン・バロガンの新契約についての報道……)
オフィシャルにすべて済んだらオフィシャルにするよ。以前にも云ったように、彼がクラブに残りたがっていることについてわたしはとても楽観的だった。われわれは彼にクラブにいてもらいたい。(新契約に)かなり近づいているよ。
(バロガンについてと、彼の状況が変わったのかについて……)
なによりもまず、彼のたどり着いていたポイントを理解しようとしているだけだ。彼はここで育ってから、クラブを去ることも真剣に考えていたこと、それと彼がクラブに抱いている感情。一度彼の立場を理解すれば、何をやりたいのか説明をしようとする。彼がこのプロジェクトにどう関与していくのか。そして、クラブからの完全なコミットメント、エドゥからのサポートを得る。彼はすばらしい仕事をしていると思っている。
(バロガンは来シーズンはスクワッドに残るのかそれともローンに出る?……)
まずは彼とサインしないとね! サインをしたら、そこからはステップバイステップで行く。何をやっているかはキミたちにもちゃんと伝えるよ。
以上。
「フォラリン・バロガンの新契約はダン」とファブリツィオ・ロマーノ
バロガンについて質問がいくつか出ているが、昨日の報道によれば、彼はすでにアーセナルとの新契約にサインしたということ。2025年まで4年。たしかサカも4年だったから同じ。
Folarin Balogun has signed his new contract with Arsenal until June 2025, done and completed.
He received more than 15 proposals to sign as a free agent – Bayer Leverkusen made the biggest one. Edu Gaspar and Arteta convinced Balogun to stay and sign a new contract. ⚪️🔴 #AFC https://t.co/qXWfnrp5zW
— Fabrizio Romano (@FabrizioRomano) April 14, 2021
オーニーじゃなく、ロマーノがブレイキングするとはなあ。
クラブが発表するならタイミングは、今日のこの試合以降か。
EL敗退してないといいっすね……
オフィシャリーに発表があれば、このブログでもフォロウしよう!
レノのコメント「アーセナルはヨーロッパでプレイしていなければならない」
今回の選手サイドからのメディア対応はベルント・レノ。オフィシャルサイトより。ちょっち長いので要約。
(大きな勝負……)
レノ:ファーストレグはがっかり。だがまだHT。どれだけビッグゲイムか明日わかる。
(みんな揃っていることが重要……)
全員がとても重要。誰がフィットしているかはわからないが、誰がスタートしようが誰がベンチだろうが関係ない。全員にクオリティーズがある。
(来シーズンにヨーロッパがない可能性……)
アーセナルがそこにいないのはヘンな感じ。そうしたことが起きないようにするのがぼくらの仕事。アーセナルはヨーロッパにいるべき。
(今シーズンはどれだけ難しい……)
守備が毎回変わっていれば簡単ではない。それはいい訳とは思わない。ロテイトせねばならないほどたくさんの試合がある。ケガ人がいるのもふつうのこと。ほかのチームスだってディフェンシヴラインを変えている。われわれはビッグスクワッドでいいクオリティもある。ディフェンスやディフェンスとゴールキーパーの関係性だけでもない。ゴールを守るチーム全体。
(試合後にスラヴィアのGKと話したこと……)
まずぼくはクリップを観た(Kemar Roofeのタックル)。ひどかった。彼があの試合に間に合ったのはラッキー。GKたちとはいつも特別な関係がある。結局はぼくたちはひとつのチームだから。彼の顔面、頭、ほかのことについて尋ねた。彼は大丈夫だと云った。明日は試合でそのことは関係ない。彼がいいなら、すべて問題ない。
(スラヴィア・プラーグについて……)
とてもタフ。いいチームスに勝ってきた。ホームではカウンターアタックとセットピースが脅威だった。だがお互いのチームスにとり危険な結果だということもわかっている。われわれが1点とれば、彼らは大きなプレッシャーにさらされる。それを狙わないと。2点とれば彼らは3点が必要になり、試合をほぼ終わらせられる。
(ジャーマニーNTとつながりのあるマネジャーズ……)
ジャーマンプレスの記事はたくさん読んでいる。EUROのあとに誰がマネジャーになるのかは知らない。ジャーマンFAもまだ決めていないから、噂や議論はあるようだ。選手として仕事に集中するだけ。ヨアヒム・ロウはまだいるし、いい仕事をしている。バイエンとかリヴァプールとかライブツィグとかのマネジャーズについて語るのもフェアじゃないと思う。ぼくらの仕事じゃない。キミらの仕事だよ!(スマイル)。
(やらかすチームメイツを観ていて思うこと……)
チームメイツをどうこう思うとか、何かほかのことをするとかは意味ない。いくつかの状況でイージーだったりスロッピーなミステイクスをやっているのはたしかで、ポジティヴになるためにあらためて自信を築く必要がある。怠惰から起きるとかそういうことではない。ぼくらは自分たちで壊してしまうようなタイプのチームじゃない。ポジティヴでいなければいけないし、ポジティヴなボディラングウェッジが必要。ぼくはピッチでポジティヴな空気をつくろうとしている。試合のなかやドレッシングルームで喧嘩をしたりとかそういうのはない。
(選手たちがアルテタをが失望させている……)
そうは思わない。マネジャーもチームも全員が一緒だから。ミケルはグレイトな仕事をしている。チームは彼のため自分たち自身のためクラブのためファンのためにファイトしている。最近の結果は悪かったがそれはもう変えられない。前を向かないと。
(契約更新についてはまだ話していない?……)
いまはまだ。いまは未来について話すときじゃない。まだ2年の契約があるしぼくはまだ29。GKなら年をとりすぎでもない。まだまだやれる。ぼくはクラブでとても満足している。未来に何が起きるかはわからないし、すべてにオープンだけど。アーセナルで新しい冒険を始めるかもしれない。現時点ではクラブともほかのクラブとも将来について話はしていない。
(No.1として……)
自信になっている。でもマネジャーもクラブもぼくを信頼してくれているので大きな決断でもなかった。ぼくがNo.1だし、これからもNo.1。何が起きようが関係なかった。大きなケガをしたときでさえ、キミを中心にして築いていくので落ち着くようにと云われた。信頼に感謝している。
(FAカップファイナルをサイドラインズから観ていて……)
ぼくにはとても失望だった。シーズンのなかでワーストのできごと。でもチームにはよかった。トロフィはいつだっていいものだから。ELにも出場できた。それはぼくの将来にも重要だった。またファイナルでプレイするモチヴェイションになったから。
(ブカヨ・サカについて……)
云うことなし。彼のパフォーマンスはヤバい。トッププレイヤーでトップメンタリティもある。彼のようにプロフェッショナルな若い選手はあまりいない。いつもチームをリードするのでもっと年長に感じる。いい兆候だ。彼はワールドクラスになる。彼がチームにいることはすばらしい。ベストかどうかはともかく、ベストのひとりだ。
以上。Bべた褒め。
関係ないけど、「レノ」ってカタカナ少し混乱することない? ぼくはしばらく前からこのブログのために試合を観ながらメモを取っているのだけど、毎回「ノレ」と書きそうになって書き直している。レとノはどっちがどっちかわからなくなる。かたちというか存在感が似すぎ。
今のストラクチャはパスを通すメリットを重要視してて、だからボール保持が前提。
もうちょっとボールを手放して可能性の低い攻撃を狙ってもいいのでは?というのは僕も思う。
ただ難しいのは、じゃあ我々のストロングポイントはどこにあるんだって話だと思う。
ボールを早く手放せば手放しただけ、運動量とフィジカルの負担は重くなる。
そこを武器にしてプラハと戦うべきか?微妙なとこだと思う。
ジャカのLBについては、僕はメリットを見てる(怖いけどw)
長いパスが通る限りは、早くボールを手放しても何のデメリットもない。運動量にもフィジカルにも限界がある中で、ジャカのキック精度がゲームチェンジャーになる可能性はあると思う。
まあ何にせよ、やっつけよう。それしかない。
オーバとアルテタの関係は心配です
去年説得して残したのに何故彼を中心にチームを作らなかったのか
最近アルテタのマネジメントは疑問が多いです
若手を積極的に使わない理由もなぁ…