Part.1につづき、EPL19-20チェルシー(A)のレヴュー。
この試合のトーキングポインツをまとめてみよう。長すぎたらごめんね。
試合の論点
チェルシー vs アーセナルのトーキングポインツ。
圧倒的カタルシス。不屈の闘士で2度追いつくシーソウゲイム
28分にレッドカード+1失点。
始まって1/3もないところで厳しい敵地のなか10人で追いかけるというミッションインポッシボー。のっけから絶望的な気分にさせられた試合だったが。。
64分にマルティネリのまさかの単独正面突破からのイコライザー。個人的には、ここ数シーズンでも最高にカタルシスな瞬間だった。
↓オフィシャルだから消えないヤツ。『十戒』のワンシーンかな?
Catch him if you can 🏃♂️
Anyone else still watching Gabi’s goal? 🤩 pic.twitter.com/K1P3toMJ4o
— Arsenal (@Arsenal) January 22, 2020
そして84分には攻めあぐねるホームチームがアーセナルの固い守備をこじ開ける2点目。あの時間帯はアーセナルがボールを持つ時間も少なからずあったので、追いかけるアウェイチームの出鼻をくじくには十分なものだった。当然彼らはあそこで自分たちが勝ったと思っただろう。
そしてそして、その3分後にベレリンの劇的イコライザー。。90分まで残り3分という最終盤。。
序盤で退場者が出た時点で、人数をかけて攻めまくるチェルシーに、守ってカウンターに活路を見出そうとするアーセナルという流れは決まったようなものだった。しかし、アーセナルはシットバックするだけではなく、すきあらばボールを持ち積極的に上がっていった。時間によっては、10人チームには見えない積極的なパフォーマンスだった。
後半アーセナルがかなりアグレッシヴになったことは数字にも表れている。タックル数は前半の10から後半は23に。
Love those defensive numbers in the second-half. Went from 10 tackles in first-half, to 23 after the break. 5 tackles for Saka and Martinelli each pic.twitter.com/vLrdVj3knu
— Arsenal Column (@ArsenalColumn) January 21, 2020
結局われらが先行したことはなかったので、これをシーソウゲイムと云っていいのかどうかはわからないが、あきらかな弱者が<執念>で強者に2度追いつくというまったくもってクレイジーな試合展開であった。これぞフットボール。
アルテタは試合後のチームについて「スピリット、キャラクター、ファイト、リーダーシップを見せた」と称賛したように、苦しい状況におかれても、最後まで諦めないファイティングスピリットを見せた選手たちはほんとうに素晴らしかった。
また大いに自信にもなったことだろう。このチームなら逆境でもどんなことでも起こせると。
明暗を分けたアルテタのサブスティチューション
この試合のターニングポインツはいくつかあって、一番大きなものは当然26分のエラーからのレッドカードだが、CBを失ったその後にアルテタがサブを思いとどまったというのもビッグモウメントだった。ホールディングを呼び、入れる準備もしていたのでその直前で考えを思いとどまったということだ。
それによりポジションを下げたジャカがそのままCBにとどまり、CBとして予想外の大活躍。ケガの功名となった。
Granit Xhaka v Chelsea (A):
•Deployed to CB after the red card
•65 Touches
•6 Long Balls
•6 Clearances
•4/4 Duels
•1 Blocked Shot
•1 Interception
•2 TacklesWhat a performance all around considering the circumstances by the team. Huge point in the end 🔥 pic.twitter.com/s9WXJrmfs4
— ً (@afcprimm) January 21, 2020
あそこでもしホールディングが攻撃の誰かと交替して、(アルテタは否定しているが)仮にそれがマルティネリだったら、こういう結末にはなっていなかったかもしれない。
ホールディングがサブで入ったのは81分。そこからムスタフィ、ホールディング、ジャカの3CBになったが、それまでジャカを2CBのひとりとして使い続けたことは、ふつうに考えればとてもリスキーで過度に積極的な判断だったろう。そのせいでやられていれば、批判されていたはずだ。
しかしアルテタは「選手たちにメッセイジ」を伝えたくなかったと試合後に話しているように、あそこで攻撃の選手を下げてホールディングを入れることは「マイナスのメッセイジ」になりうると考えたわけだ。同時にジャカを信じたということでもある。
まったくわれらのボスらしい考え方ではないか。
あの状況で選手を信じ、リスクをあえて取った。そして選手はそれに反応した。結果的にでもそれが功を奏したのだから、好循環というよりほかに云いようがない。ちゃんと正のフィードバックが起きている。
もしアルテタがこのチームのボスじゃなければ、こういう結果にもなっていなかったに違いない。おれは誇らしくてたまらない。
あえてネガティブな面に注目すると、10人になる前までの時間が気になります。前節もそうでしたが、少しビルドアップに怪しさが見えてきました。
11人の時よりも、なんならジャカとムスタフィで組んでた時の方が、後ろからの組み立てはスムーズな印象すらありました。
あのミスによりムスタフィが少しリスクを抑えた選択をするようになったこと、ジャカが左利きでありボール離れが良かったことが関係してるように思います。
アルテタ就任から3試合あたりまでは良かったのですが、それ以降CBの判断がとても遅く、且つリスキーなパスを選択してます。相手を引きつけているというより、CBの位置からなんとか起点になろうとしているような…
例えばルイスはとても素晴らしいキックを持っていますが、良いところ(前線への縦パス)を狙いすぎて時間をかけ、停滞を招いています。
エジルは今こそ真価を発揮してほしいですよね。ここを逃すと、いよいよ出番がなくなるのでは。
今のセントガビを外すのはちょっとありえなく思います。オーバが戻ったらオーバCF で左右にガビペペ、エジルの位置にあえてラカゼットとゆうのはどうでしょう。いわゆる縦関係のツートップ。
スタンフォードブリッジのあのあたりはとてもよくすべる印象でしたが、ガビの覇王色だったんですね。
セバジョスはこれで終わりなのか、ホールディングの完全復活はいつなのか、一月もあとちょっと。まだ目が離せませんね。
僕も11対11に圧倒されてたとこが気になるんだなぁ
ジャカはCBがボールを預けるのを躊躇うようなプレス耐性でトレイラは安全第一、エジルに至っては岡崎のような誉められ方をしている現状はいかんともしがたい
後方からビルドアップするならジャカエジルのセンターはキツイかなぁ
あとはゲンちゃん含め皆スピードに欠けるので足早い中盤ほしいねぇ
いやー、別のブログを読んでいるよう笑
本当に楽しい試合だった。アルテタは我らに真の娯楽を戻してくれた。サンキュー!
マンUがやられたのはワトフォードではなくバーンリー。いやー、どっちにしろ最高。
更新お待ちしております。
私はジャカが見せた気持ちの強さが本当にうれしいです
正当不当を問わず、あれだけファンやメディアに叩かれて、退団まで考えたという話にもかなりの信憑性を持つような状況に居た選手です
チームが10人になり、劣勢を強いられる中でチームメイトを鼓舞し、自らも気迫と冷静さを併せ持ったプレイでチームに穴を作らせなかった
未だアームバンドを巻くことには抵抗もあるでしょうが(ファンも)私の目にも「見えないアームバンド」がはっきりと見えました 元々人望も厚いという話ですし、チェンさんの仰るキャプテンに返り咲くという可能性について、私はそうであって欲しいと強く願っています
そのときのジャカは、きっと、アーセナルが長年求めてきた真のキャプテンになれると思うのです
サイドバックのサカがドリブルで抜かれてないはありえないような、ハドソンオドイにおいていかれるシーンも、抜かれてないけどクロス入れられてましたし。
むしろ自分も最初はやられているように見えました。後半は割りと良かったですけど
チームの方向性は間違ってないと確信しましたね
現場は雰囲気良くなってきたので問題はフロントですね、私はサンレヒはSDに相応しくないと思ってます
だいぶ形というか原形が見えてきましたね。そう、CBが2人必要。ホームグロウンのあれでホールディングとチェンバース以外のCBは全員いらない。サリバが戻ってきてもスタメン取れないくらいじゃないと。アーセナルのCBは組織の小さなミスが結果的にCBに全て降りかかるんじゃなくシンプルに個人のミスでヒドい。クラブ創設初プレミアの昇格組じゃないし擁護出来ない。あとトレイラ、ジャカを脅かすボランチも1人ほしいとこ。左SBも当然必要だけど優先すべきはCB。これに尽きる。
ジャカCB起用見て思ったけど、左CBには左利きが欲しいところ。ルイスの判断が遅いのは体の向き的な問題があると思う。セティエンには使われてるけど、ウンティティとか欲しい
11vs11の時の攻撃で上手くいかない場面が多かったのはこの試合も中盤(エジル含む)と前線3人の選手とあまりにも距離があることだと思う。
原因は色んなところにあると思う。
この時間帯、プレスのとき前線は高い位置から行くがボランチより後ろが離れすぎてた。
CBからのビルドアップのとき前線3人の位置が高すぎるし、下りてくる頻度が少なすぎる。
ボランチ2人も問題だろう。パスを引き出せず前へ運ぶこともできず並んでマークされるからCBから中央のエジルへのパスコースも消える。バックラインの判断・位置・パスの遅さもあるかもしれない。
エジルがサイドとか低い位置に下りてくるがそれに合わせて前線(まぁボランチもだが)の選手がポジションを変えることをしないので、エジルがボールを受けても(エジル以外の場合もだが)前へのパスの選択肢がない状態が多い。サイドで受けるとペペと縦の関係にしかならないしラカは遠い。エジル自身が高いポジションのいい位置で受けても彼自身のミスもあった。
10人になって攻撃でよくなった点は、
10人になったこと(エジルがポジション1つ下げたこと)によりラカやペペが受けに下りてくる意識が上がった。
10人になって攻め急ぎがなくなり、後ろの選手の上がりを待つことが出来るようになり、
攻め上がった場合はボールを奪われてもいい位置でのプレスも見られた。
引いて守るときはコンパクトだからボールを奪った後は距離感が近いのもスムーズにボールを運べる要因だったかもしれない。(サカ、マルティネッリのとことかは目立った。)
ラカの追加仕事はボールを繋ぐために下りてくることが1つだと思っているが、
このような仕事を各選手が少しずつ増やしていくことで改善するのかもしれない。
選手自身が適切な距離やシチュエーションを判断できるようになるのも必要だと思う。
ボールの受け方とか、スピードを上げながら受ける場面を増やすとか斜めへの動きとかetc…
エジルについて。
エジルがアタッキングサードにおいて決定的な仕事が出来ていないのは前線の選手の特性も関係しているのではないかと。
彼の良さって相手のDFラインの裏への正確なパスが大きな1つだと思うんですが、
ラカゼットやペペがそういう動きを頻繁にするタイプでないような気がします。
ペペはPAから少し離れたところで足元にボールを受けドリブルで相手を躱すのにこだわりがあるんだろうけど、もう少しバリエーションあると脅威性が上がるかと。(ドリブル以外でも相手を躱してくれていいのよ)
ラカゼットも、相手の裏を狙うというよりは横か手前に動いて相手のマークを少し外して受けてフィニッシュを狙う事が多いかと。
そして最近はSBの選手が裏を狙う場面も減っている。(戦術的、ペペの位置の影響)
さらにエジル自身が裏を狙うような動きをしてもそこにパスが来ないことが多すぎるという。
エジルが個人で頑張ってもエジルが輝くことは現状けっこう難しいように思います。
PAに突っ込みながらワンツー狙う頻度上げるくらいはして欲しいが。
ビルドアップとかパス回すというところでまだまだ彼と同等にこなせる人材は限られてるし、
役割はあると思うけどインパクトを作るのはかなり難しい状況にいるとは思う。
チェルシー戦を見てもスピード的なところはだいぶ落ちていて、高い位置で受けてもミスが見られた。
好きな選手だがなかなか難しい状態だなと。
アルテタが何か判断しても驚かない。
でも活躍して欲しいし期待はする。