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【マッチレビュー】23/24 EPL リヴァプール vs アーセナル(23/Dec/2023)ハイパーインテンス

オーデガードのハンドボール? ハヴァーツへのファウル? VAR事案とアンフィールドのスリップ

今回のおもなインシデンツは、以下。

  • 19分のオーデガードのハンドボール(VARでもおとがめなし)
  • 32分のサカのTsimikasへのファウル(Tsimikasはクロップと激突。カードなし)
  • 80分のTAAのハヴァーツへのチャレンジ(VARでおとがめなし)
  • 87分のサカのRyan Gravenberchへのファウル(カードなし。サカは37分にカードを受けていたのでここで2枚めの疑い)

まず、今回の事案のうちでもっとも明白に観えた、オーデガードのハンドボール。

彼はボックスのなかで完全に手でボールに触れてしまっているため、現場の判断に関わらず、あれはペナルティだと感じたひとが多いようだ。試合後のKlopp「奇妙だし、誰かがわたしのところに説明に来なければいけない」。

PGMOLは試合後に、彼を罰さなかった理由として「Odegaard’s arm is moving towards the body and not the ball as he goes down(オデゴーが倒れるとき、腕がボールではなく体のほうに動いている)」と見解を明かしている。

彼はあの直前にスリップして、体勢をやや崩しているため、身体を支えようとして腕を伸ばしたようにも観えるので、そこがおとがめなしのVAR判断に影響した可能性はある。

つぎに、サカのTsimikasへのファウル。これはサカが経緯を説明しているとおりでもあるし、リプレイの動画にはやはり彼の足がスリップする様子がはっきりとらえられている。

80分のボックス内でのTAAのハヴァーツへのタックル。これもボックス内でのできごとで、ショルダーtoショルダーの正当なチャレンジか、あるいは背後からのバッドタックルかが焦点。厳密には微妙なところだが、PLのスタンダード的にペナルティを取ってもらえるほどのハードなタックルではないのはたしか。

87分のサカのタックル。このファウルにこの日2枚めのカードが出ないことにリヴァプールの選手たちは不満げだったが、これもサカのスリップが原因。一見いかにもカードがふさわしい激しい衝突に観えてGravenberchもたいして痛んでおらず。

と、ここまで、多くの事案の原因が、リヴァプール側が意図的にピッチを滑りやすくした結果のスリップにあるという。

オーデガードのハンドボールと、サカのGravenberchへのファウルは、それぞれペナルティ、2枚めのカードの判定をされなかったのは、ラッキーだったかもしれないというのは、アーセナルファンとしても認めようか。だが、どちらもスリップのおかげの不可抗力であるのも明白。

したがって、リヴァプールの皆さんは、まずはピッチにたっぷり水をまくのをやめてから抗議してもらいたい。つまり、おととい来やがれである。

ライス・サリバ・ガブリエルのトライアングル

「この試合のベストプレイヤーズは、VVD、Konate、サリバにガブリエル」。試合後は、そんな見出しをいくつも見かけた。

たしかにこの4人の守備は光っていたし、なんなら試合を決めたのはディフェンダーだったかもしれない。

アーセナル界隈でも、最近よく目にするようになっている「試合を勝たせるのは攻撃、タイトルを取らせるのは守備」。これはNFLとかのメリケンスポーツからの引用? 今年のアーセナルがそうだし、タイトルを取ったリヴァプールもそうだし、守備クオリティの向上がチーム力に完璧にリンクしているという意味で、この対戦でCBがフォーカスされているのは、なかなか興味深いことだと思う。

そして、アーセナルとしては、ライスとサリバとビッグガビ。われらの中央守備を支える3人の存在感は、アンフィールドでも(だから)とてつもなく大きかった。とくにライスとサリバは、プレス耐性も際立つ。かなりインテンスなハイプレッシングをやるリヴァプールのような相手に、彼らが目立った活躍をするのも当然かもしれない。

守備という意味でこの試合最大のハイライトはもちろん、72分のリヴァプールのカウンター。アーセナルのコーナーからの流れで、ジンチェンコとオーデガードのクリアミスからスタート。

これが決まったら試合に敗ける。おれはこのとき、ぎゃーと悲鳴を上げましたね。

ベンジャミンとビッグガビはうしろからなにか叫んでいる

Salahを筆頭にしたリヴァプールの5人に対し、アーセナルはサリバがNunezと並走、GKとのあいだの最後尾にはライスがいた。

ライスからはなにかオーラ的なものがでている

サリバは、全速力のNunezを左で抑えると、Salahの前にはライス。右に展開を強いられ、TAAにラストパス。そして。このショットは、この日最大のxGだった。0.44。

©Poorly Drawn Arsenal

まず、サリバがすごい。

この試合には、いくつかサリバの見せ場があるが、やはりここが随一だろう。

NunezというのはスピードもあるFWで(※ざっと調べたら2023年2月の調査でPL歴代8位。オバメヤンが10位である)、そんな選手とボックスto ボックスでかけっこして負けないだけでなく、身体を入れ替えるほどの強さがある。

そしてライス。各所でミーム化していたこれ。

ひとりで大軍に立ち向かうJohn Snowはライス。

 

この試合については以上だ!

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2 Comments on “【マッチレビュー】23/24 EPL リヴァプール vs アーセナル(23/Dec/2023)ハイパーインテンス

  1. 素晴らしい試合に素晴らしい記事。
    リヴァプールやシティのハイインテンシティに対抗しきれず、トップオブトップのチームとの質の差に絶望させられるのは完全に過去のことになりましたね!
    ベンゲル後期から苦しいシーズンが長かったけど、タフな試合に折れない姿を観られるのは本当に嬉しい。
    COYG!!!

  2. トップガンのような5機の編。
    終わったと思いました。
    それを、サラーに睨みを利かせ、TAAにプレッシャーを掛けたライス。
    2億でもお買い得だったのでは?
    そして私は見逃してましたが、サリバの走力、素晴らしい。
    あとはウエストハムに快勝して、良いお正月を迎えましょう!
    COYG!

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