先日のボーンマス戦のレヴューエントリでも予告したように、ニコラス・ぺぺがなぜアーセナルで苦しんでいるのかについて、チームのセットアップが間違っているのでは?という議論について紹介したい。
3日前のr/Gunnersより。
とっても興味深い話しだと思う。
なぜぺぺがここまで苦しんでいるか、ダニ・アウヴェスがヒントを与えてくれた
何週間か前にダニ・アウヴェスがインタヴューで話していたんだけど、昔、右ウイングにいたメッシに出したパスについてグアルディオラが激怒したことがあったらしい。彼が云うには、ウインガーを効果的にプレイさせるには、パスはいつだってセンターから送らなきゃならないんだと。ライトバックから右のウイングに同じサイドでパスを送っても、ディフェンダーはもうすでに彼を捕まえている状態なんだから、ディフェンダーにとってはかなりイージーな状況になる。
だからボールはまずセンターにディフェンダーの注意をひきつけてから、ウインガーに出すべきだと。あるいは逆サイドから。それによってウインガーは前を向いてボールを持てるし、ディフェンダーと有利に対峙することができる。まわりの選手たちとリンクアップするための時間と空間があって、ディフェンダーも動かすことができる。あるいは、裏に走り込むチャンスもできる。たくさんのいろんなオプションが生まれるんだ。
いまほとんどの時間で、ぺぺはRBからボールを受けている。例のボーンマスの3人のディフェンダーをドリブルで抜くヴィデオを見てほしい。スペイスを見つけたり、ゴールに身体を向けようとするだけで、彼はたくさんのスキルを出すことを強いられた。サラーやスターリングと比べてごらんよ。彼らはダイアゴナルでパスを受けて、たっぷりのスペイスがありディフェンダーと1 v 1になれるし、あるいはスペイスにカットインサイドしてシュートを打てる。
つまり問題は、ぺぺがいつだって難しいポジションでボールを受けているということなんだ。走り込むためのアングルもない。なぜならわれらはビルドアップでかなり苦労していて、ミッドフィールドを通してボールを動かすことができていないし、サイドからサイドへボールを動かす素早さも十分じゃない。ボーンマスで見た唯一のクリエイトは、オバメヤンが深く落ちてオーヴァーロードするか、あるいはワイドに行くというだけ。でもそれは実際(戦術的な)プランですらなかった。誰かがオーバとポジションをスウィッチしたときにそれが起きたというだけ(そして彼は結局この試合でSoTはゼロだった)。基本的にPLにおけるわれらのフットボールは十分じゃないし、攻撃的な選手たちはみんな苦しんでる。
ボーンマスの3人のDFをドリブルで抜くヴィデオってのはこれですな。ぺぺのすてきテクニックを愛でるというよりは、むしろアーセナルの現在の問題を指摘するためにいろんなところでシェアされていた。
ぺぺ孤立し過ぎ問題 pic.twitter.com/jpyhoDsP6T
— Mr. Arsenal Chan (‘3’)/” (@NewArsenalShirt) October 7, 2019
このサブに対する反応については、ぜひredditで確認されてください。
一時期やっていた左サイド偏重の攻撃(オーバーロード)をやって見ると、右サイドのペペが活きそうな気がします。ジャカ、ゲンドゥージがCBの左に落ちてビルドアップを助ける昨シーズン序盤の形は面白かったです。ルイスやセバージョスが加わったことで、そのスタイルはバージョンアップできると思います。
意図的に相手を左に寄せて、右に展開することで、ペペの相手となるディフェンダーの数を減らすことができると思います(アイソレーション)。逆サイドへの展開をちらつかせることによって、同サイドへのパスも効果的になると思います。
現時点ではショートパスの苦手なコラシナツが左サイドバックなので、この戦い方は難しいですが、ティアニーならできそう(昨季はモンレアルがやってたはず)。意外とペペが活きるかどうかは、ティアニーにかかっていたりして。
まあ、妄想ですけどね。どういうアプローチでもいいので、ペペを最大限活かしてほしいですね。実現すれば欧州屈指の3トップなので。
昨シーズンの煌びやかなスタッツを引っ提げ、莫大な移籍金(適正だったと信じたい)、YouTubeにみるエクセレントなプレイ集に心躍り、踊らされたリーグアンなど全くチェックして無い純真真赤なグーナーは一抹の不安を抱えている。
レジェスの再来か?と。(心よりR.I.P.)
ザハよりも〜♪普通に〜♪…
でフルベットして(分割)連れてきたニコちゃんがこのまま終わるとは到底考えられん訳だが、そもそも本領発揮出来てないと言える程、彼の事を知らない事実。
アーセナルのスカウトは元より、バイヤン、リバポまで狙ってた(?)ほどのウインガーな訳で勝算あっての契約なのは疑わないが…イマイチじゃね?
あれでゴール&アシスト量産してたって遽には…
ドリブルで片鱗は見せてる。きがする。。
誰だって新しいリーグやチームは難しい。PLならなおさら。
いきなり来て活躍なんてオーバじゃ無いんだから。あれは括りで言えばMARVELだから。
チェンさんのエントリにある様に、システムが。なのかそもそも独力突破型では無いのか。
(YouTubeじゃゴリゴリに突破してシュートも上手かったんだけどなぁ)
去年のぺぺをずっと見てきた人が現状をどうみてるのか気になるな〜。
ぺぺに1億とかバロス😂って人も居たのかなぁ。
COYG
上でも言ってる人がいるけど、エメリの理想としては、
SBとIHのところでプレスをかわして、反対サイドへの長いパスを使う形なんじゃないかと思う。
ペペの使い方もそのへんなのかな、と。
(注;個人の妄想です)
しかしアーセナルのSBとIHは、そういうサッカーはほとんど経験がない。
(ジャカ・コラシナツ・AMNに至っては本職のポジションですらない)
機能しないのが普通だと思うし、これがすぐに機能するようになるとはちょっと思えない。
相手が反応しきれないショートパスのスピード・相手を上回る判断力・相手の逆を取る個人のテクニック。
アーセナルの看板だったそういう要素を、ここまで削って手に入れるのが、
当分完成しそうにない今の中盤なのか!?と思うと気分が暗くなる。(注;一部に被害妄想を含みます)
エメリ君、もう少しどうにかならんか。
オーバーロード・アイソレーションは複雑な個人戦術を要するというよりも、個人戦術の不足を構造によって補う方法だと思います。
ジャカはブンデスリーガ時代に経験済みであり、なんならそれでブレイクした選手です。ジャカは優れたキック力を持つ一方で、全方位的な視野は持ちあわせておらず、俊敏性に乏しいのは周知の事実。ならば、サイドラインに寄って敵の選手を視野に入れやすくし、かつ、ジャカの近くに密集を築くことによって守備時に必要とされる敏捷性を最低限にしようという形でボルシア時代はプレーしていました。
ちなみに、ジャカよりもゲンドゥージのほうがオーバーロード・アイソレーションに向いてます。ジャカの場合、相手が意図的に右に展開した場合にオーバーロード・アイソレーションが機能しなくなる可能性があります。ゲンドゥージの場合、右にも左にもディフェンスラインにおりることができるので、右に展開されることによって機能不全に陥る可能性は低いです。また、ドリブルの多彩さがあるので、相手としても対応しづらさがあります。ただ、密集でエリアを限定したときの守備力という観点でいけば、ジャカに分があるのでケースバイケースかなと。
コラシナツやナイルズについては、4バックでは難しいですが、3バックではオーバーロード・アイソレーションに適性があります。単純に後ろの人数を増やすことによって、後方でオーバーロード気味にし、前線に展開することによってアイソレーション気味にすることができます。また、彼らの場合は守備の恩恵が多いと思います。4バックの場合は、サイドバックは横への揺さぶりにも対応しないといけませんが、彼らはそれが得意ではありません。3バックにした時には横への揺さぶりの対応を左右のCBが担ってくれるので、彼らは相手のウイング、サイドバックの縦の動きを制限するだけで済みます。
机上の空論に過ぎないですが、オーバーロード・アイソレーションは実現可能な戦術だと思います。
シーズン序盤はバックラインの選手層のプアさにひきづられるように、戦術もプアになった印象を受けました。プレシーズンのときの発言を見るに、エメリは4バックと3バックの併用を考えているようでしたので、シーズン序盤の戦い方はエメリの本望ではないように思えるのです(コラシナツやナイルズをウイングバックではなく、サイドバックで起用せざるを得なかった。それによって中盤の構成も守備的になった)。
エメリがこれからどういった戦術をとって、どういった形でペペをはじめとした現有戦力を活かすのか見物です。
ど素人からすると、指揮官の戦術ってどれくらい効力あるんだろって思います。動画で見る限りフツーにサポート行く場面じゃないかと思うのですが。経験的に身体が動かんものですかね。動かないならチームに変な雰囲気があるとしか思えない。これ、真のボスがいないせいじゃないかと思うんですよ。セルヒオ・ラモスとかネイマールみたいに強烈で情熱的で少し悪そうなのいないもんね。投票制の五人とかじゃなくて、強い人とその仲間5人の方がまだ連携良くなりそう。選手にボスがいないなら、指揮官が強烈になるしかチームが機能する方法ないと思うなあ。イメージ的にラグビーのエディみたいな。ヴェンゲルさんと戦術じゃなくて性格で違う人選べば良かったのに。そしたらエジルもも少し頑張ったかもよ。
ぺぺのドリブル映像に関して、
元々チェンバースから出されたパスですが、
途中からぺぺのアップに
(誤送信)なってしまい、チェンバースのポジショニングが確認出来ません。
因みにSB経験者からすると、
もしぺぺが快速ならもっと前のスペースに出せば縦に抜けられてチャンスになりますが、
ぺぺのスタート位置や貰う前の加速や受けた直後のスピードは理想的なものではない。
またライン際で前に進めないのは右足が使えない彼の問題です。もし前に一回引っ張ってチェンバースに落としてから中に展開出来ればあそこでは良い組み立てです。
またそもそもオバメ?が遠くで前進していて寄っていません。あれは彼のプレースタイルでもあるし、本来ラカゼットのいた場所がポッカリ空いている様にも見えます。
ラカゼットなら右寄りで、よく下がって一度受けますから。
ぺぺが目一杯開いて、縦に抜けられませんからチェンバースが出来る事は下で戻しのパスを受ける準備と、ロストによるカウンターに備える守備的な意識と半々で正解です。
何しろ敵が人数掛けて守りに来てますからチェンバースがリスク掛けて上がるのは愚かです。
チーム状態や背後のCBらを考えれば上がらないのが正しいのです。
もしこれを問題だとするなら、
もうぺぺのRWGを一度諦めるべきだと思います。今の彼ならこんなもんで、奪われないだけ御の字というレベルです。
寄らないCF、無理しないチェンバース、これは疲労の影響も伺えるし、無理しない事で1-0で勝ったという象徴的なシーンとも言えます。
なるほど!私はarsenalという組織とチーム作りに関心があるのですが、今後個人のスタイルと指揮官の戦術がどう調整されていくか見守りたいです。
> もしこれを問題だとするなら、
このシーンでのふたりの動きを問題にしているのではなくて、選手たちが「構造的に」そういう(窮屈な)かたちを(いつも)強いられているんじゃないのかという話しです。
ペップ様がおっしゃるとおり、ぺぺの能力をちゃんと活かすなら彼にボールを渡すときに中央を経由したほうがもっと効果的かも、アーセナルはやっぱりもっと中央を使ったほうがいいのかも、いうのがこのエントリの主旨。ぺぺの活かし方というよりは、ウインガーの活かし方か。
いまのようなやり方でぺぺを評価するのはちょっとかわいそうってことで、ぼくにはけっこう納得感があったんだけどなあ。
それと、このシーンでちょうどぺぺが上がったときのぽっかり空いたスペイスのことも指摘されてますが、そっちは別のところでいろいろ指摘があります。下がってビルドアップに参加するラカゼット不在の影響だとか、あるいはNo.10不在の影響だとか。そこもまた問題。おそらくは選手個人の能力とは別の構造的な。
> 無理しない事で1-0で勝ったという象徴的なシーンとも言えます。
おれは無理して5点くらい取るアーセナルが見たいっす。
現状PLで無理して攻撃重視でよく走らせてやってれば、
ハム寸前のチェンバースみたいなのが切れて故障者が出てたでしょうね。
机上の論理というか、現実と乖離した理想論です。
また攻撃意識が強ければ強いほど背後にスペースを空けてカウンターを受ける為、やってる事は捨て身の攻撃となり、失点が増えます。5点取ろうとして2〜3点取って、2〜3点取られたや意味が無いしチームは前進しませんよね。運任せでギャンブルですから。
守備を安定させて欲しいのか、攻撃を充実させて欲しいのか、勝って欲しいのか、というのは実はそれぞれが同時に両立するものではないので、やはり現実的になる必要があります。
クラシカルな10番というのは、
現代サッカーでは贅沢品でもあり、
不要なのにあえて置くか否かという話で、PLなら尚更です。
この1シーンだけを切り取って必要と言っても別のシーンで人数不足の状況が起きますし。
そもそもWGというのは基本「HS〜サイドで独力で打開出来る選手」というのが大前提なので、
預ければ突破してラストパスかシュートまで行ってくれなきゃ困るんですよね。フォローの必要性が叫ばれるならそれは力不足で、他の選手に代わるかWGのシステムを止めるかです。
リスクを避けることだけが正解だとはおれには全然思えないのですよね。
いかにも「サッカー通」みたいなひとからコメントに書き込みいただくのですが。
ぺぺは2トップの1人として起用してナイルズ、ベェジェリン、チェンバーズの縦関係で(組み合わせは自由、どーせ誰かが怪我するし)機能しないかな?と、思っています、スタンダール戦みたいなイメージです、右サイドの守備と、攻撃時の幅も広がりぺぺが一対一の仕掛け回数が増えるんじゃないかなぁ?なんて。
とにかく点が獲りたくてたまらない感じが伝わってきますので、(守備意識の低さとか)攻撃に専念させてあげたい、まぁ機転が利くラガゼットが返ってきたらすぐに活躍すると楽観もしてますけど。
オーバとペペの2トップ、4-4-2か、3-4-1-2ですね、うん、みてみたいかも。