ペペよりマルティネリを優先した件。
今回マルティネリは右でプレイしており、途中でオバメヤンとポジションを変えたりもしていたようだが、基本的に右で苦労していたように見えた。
少なくとも左でサカとプレイしているときのような水を得た魚のようではなかった。右はいつもぺぺが孤立して苦しんでいる場所で、選手が変わってもやっぱり同じだったわけだ。
今回の決断について、ぼくはそれがかなり悪い決断だとは思わないが、少なくともあの試合の展開で独力で局面を打開することを求めるなら、マルティネリよりペペのほうが期待はできたのではないだろうか。
かといってマルティネリはあの試合にいてほしかったので、また話が戻ってしまうが、ラカゼットに復調してもらいたいという感情抜きにすれば、やはりオバメヤンのアップフロントで左右にマルティネリとペペが最適解だったように思えてならない。
あとは、前述したように、フルバックがベンチにひとりもいなかった件。
仮にAMNがサカに代わってLBに入っていれば、アーセナルはトレイラを入れるよりはゲイムプランを変えずに済んだ可能性がある。なぜFBのバックアップをチームに入れなかったのだろうか。これは大いにリスクのある選択だった。
最後。ケガをしたサカをすぐ下げずにいたことも大いに疑問だった。
彼は20分あたりでケガをして、その後ピッチに座り込んでしまうシーンすらあったが、謎なことは前半終わりまでそのままプレイを続行させたこと。アーセナルは、彼がピッチにひざから落ちて痛んだその時間帯から明らかにボールを持たれるようになり、しつこくクロスを上げられ、対処にとても苦労した。
そこまではアーセナルがかなり押していたのにそのあたりから試合の流れが変わったのは、サカの故障の影響が大きいだろう。
もちろんあの時間帯でウォームアップに時間がかかった可能性もあるが、もっと早く、そしてAMNのようなフルバックでプレイできる選手を入れていれば、また違った結果になっていたかもしれない。
バーンリーは“Antiフットボール”?
今回試合後にややおもしろおかしく注目されているのは、アルテタの発言「芝が長くて水を撒いていない(劣悪な)ピッチ」で、「試合前から予想していた」と発言したことはメディアにはいいネタ提供だった。「彼らならやりかねない」と云ったようなものなのだから。
タイミング的に試合後のショーン・ダイチがこの発言に反応したというコメントは見ていないが、以前の試合ではアーセナルの選手たちについて彼は「大げさに痛がってファウルをもらおうとしていた」という旨のコメントをしたことがあるくらいなので、今回も感想を求められれば何かしら反発をするだろうことは予想できる。
この試合はバーンリーのサポーターが終始ルイスにブーイングを浴びせたり、アーセナルの選手が倒れるたびに“Same old arsenal always cheating(いつもチートするアーセナル)”のチャントを浴びせるという、ターフムーアでアーセナルに対して大いにアウェイの雰囲気をつくっていた。エミレーツでもそれくらいやらなきゃという意見も。。
ちなみにルイスへのブーイングについてはTwitterで理由を尋ねたら、親切にもDMで理由を教えてくれたひとがいて(どうもありがとう。でもなぜDM?笑)彼がチェルシー時代にバーンリーについて「Antiフットボール」とコメントしたことが原因だそうである。その後、この件はr/Gunnersでも話題になっていてソースが貼られていた。去年の4月。
David Luiz: Chelsea defender accuses Burnley of time-wasting after draw
これを読むとルイスが彼らをAnti-footballと称したのは、彼らが露骨な時間稼ぎをやったことが原因のようである。
いわゆる「Antiフットボール」といえば、ジョゼ・モウリーニョのPark the bus的なアレを連想するわけだけれど、今回のバーンリーはAntiフットボールだったのか。ピッチのセットアップはまあそれと認定しても、プレイ自体はとてもそうとは云えないだろう。むしろ正統派英国フットボールで、さらに云えばポゼッション志向の相手なら、相手が嫌がることを徹底的に行うという意味でまったく理にかなった戦略だった。
アーセナルは相手のプレイを事前に想定していたにも関わらず、それでいて後手を踏んだ感じは否めない。なんだかんだと相手がボールを持つ時間も多く、理想とはほど遠い試合展開になった。
イングランドでプレイしている以上こういう相手は少なからずいるので、これに対抗するためにはより自分たちがボールを持って試合をコントロールする時間を増やすよりない。
その他試合について
気づいたことなど。
- ぼくが今回アルテタのワーストゲイムだと感じたのは、結果だけじゃなくて試合中の表情を観てもなんとなくこれまでにない「無力感」のようなものを感じたから。リーズで彼がHTにドレッシングルームで雷を落としたというエピソードがあったが、あれは問題点が見えていたからだろう。解決策のイメイジもあった。でも今回は声もなくじっとピッチを見つめ「どうしてそうなるのかわからない」という顔をしていたように見えた。無策に見えた。理不尽な試合展開に、選手の低パフォーマンスに、エナジーが減退しているように見えた。気のせいだろうか。
- エジルが仕事をできていないことと深く関わることでもあるが、やはりいまのアーセナルは、ファイナルサードでのアイディアとかクリエイティヴィティみたいなものが全然感じられない。ことが多い。フロント5はまあいいとして、みんなわりと横並びでポジションをキープするからか、いつも相手の予想の範囲内でしか動きがなく、せっかく相手を押し込んでボールを回しても、あまり危険なにおいがしない。3人目の動きも乏しい。攻撃ではいまだにラムジー不在が嘆かれているが、いずれにせよああいう不確定でケイオスな存在がいないと、なかなかチャンスも生まれないのかなと。
- アルテタはやっぱりサブ遅い? 時間稼ぎでもない89分のサブとか90分すぎのサブとか意味わかんない。まあべつにこれはアルテタだけのやり方じゃないが。
試合については以上
PL Week25の結果
ご近所チームがことごとく敗けか引き分けで(近くで勝ったのはエヴァートンのみ)、アーセナルはなんと10位を死守。
プレヴューで書いたように、上位チームに直接対決などが多くアーセナルが少しでも上に行く大きなチャンスだったが、1ポイントではそれもならず。2位シティとの差は1ポイントだけ縮まった。。
ちなみに残り13試合で、あと7ポインツ取れば降格は免れることができる見込みだそうで。7ポインツということはW2 D1。さすがに大丈夫ですよね?
さあ、ここでEPLはしばしのお休み。2週間のウィンターブレイクに入る。既報どおりなら、UAEのドバイでキャンプとなる。
ニュースを見ていると例の件は毎日どんどん悪化しているような印象があるが、ほんとに大丈夫だろうか。不安になる。
移籍市場もあったりで、しばらくエントリを連発してきたこのブログも試合がなければ少し落ち着くはずだが、それのまとめや、これまでこっそりためているネタなんかも少しあるのでゆるゆるとアップしてゆきたい。
なお毎日のアーセナル関連情報はぼくのTwitterでフォロウしているので、よければ通勤通学のおともに。
twitter
https://twitter.com/NewArsenalShirt
ではまたこのブログでお会いしましょう。
COYG
悔しいです!まじに!
立ち上がりにラカやオーバが決めていたら、また違った展開だったとは言え、タラ&レバ。
チェンさんが前からご指摘の通りアルテタの交代策が遅く感じるのと、どうもBプラン、Cプランに可能性を感じない(アルテタに代わって時間無い中でそりゃ無理だよなと思いつつも)。
今のリバポなんかと比べてもしょうがないけど、奴らは可能性が低いロングボールを裏に出したりとか結構するし(かつチャンスにもしてしまうし)、明らかにバリエーションが少な過ぎますね。
90分間圧倒するフットボーが出来ない中でも良い時間はあるのだから、手詰まり時の別プランとして交代でぺぺやセバージョスが出てこなかったのは残念でした。
不慮の負傷交代とかコンディションの問題とかあるにせよ。
酷く悪目立ちする選手が居なかったのに、勝ち点落としたのは残念でしたね。
COYG
今のアーセナルは不確定要素が少ないですよね。
無理やり打ってディフレクトでゴールとか、理不尽ミドルとか、不条理なスーパー個人技とか。
中盤は玉離れが遅いし(特にゲンドゥージ)、前線は驚きのない仕掛けに終始。たまにおっ!と思うのはルイスやジャカのロングボールだけ。
アルテタなんとかしてくれないかなー。つまんないっす。守備改善されただけまだマシですが。
あと1分で15ー16のチェルシーの引き分け数と同じという悪夢
開始3分くらいでラカゼットのヘッドがあって15分くらいまでは余裕な展開かと思ったものですが、甘くなすぎ。これも全部芝のせいですよ。
おれたちのブカヨがいなくなって明らかにパフォーマンスがおちましたよね、そもそもブカヨは本来あそこではないのに。ティーンの勢いでよく見えてただけで、シニアたちの相変わらずなのはもうなんかつらいですねぇ。ジルーのころは、何だかんだで彼10ゴール以上決めてたんですよね、20はきめられないけども。
アルテタもまだ監督歴1ヶ月ちょっとですし、やっぱ今シーズンはこんな感じで来年の基盤をつくってもらう時期と割り切って見るのが体にいいのかも。
Elでワンチャンの夢を見ますかね。
右の選手が苦労してるってことと、右のハーフスペース担当がエジルだってことは、関係あったりなかったりするんかな?あとディフェンスラインへのランの足りなさも感じる
いつかのCLでバルサ対策としてピッチの中央に水溜りができるくらいビシャビシャにしてパスワークを無効化していたバイエルンを思い出した、水をどれだけ撒くかってすごい大事だよね
最後30秒だけオーバがトップに入ってエンケティアが2列目になって希望がかなったので満足です。
…もちろん満足なわけないがない。
前々から指摘してたこともそのまま出た感じだし驚きはないともいえるけど、
むしろそれがずっと変わらないところがちょっと驚きというか不安。
選手選択もそうだが、動きを指示して解決すべき部分もあると思うのでそちらの見直しにも繋がればと思うけど…
サカ交代の件はサカ自身が問題ないと言ったのかアルテタが残す判断したのか分からないけどどちらでも問題のような。
アルテタの「おそらく最後の10分(※前半)彼は負傷してしまい~」というところも余計気になる。時間にズレがないか?
アルテタは20分時点で深刻だと把握してなかった?気づいたのはハーフタイム中か?
ケガの原因は開始数分後の接触かな?主にぶつけたのは膝っぽかったけどその後膝をかばって痛めた?座り込む割と前からけっこう気にしてた。
年末のチェルシー戦でもサカは痛めたけどプレイ継続したことあったような?
なるほど芝のところは影響気になりますね。
前回のボーンマス戦の時に書くの(あれでも)自重したんですが、
(なんの説得力もないですが)
雨の時って極端にパフォーマンスが落ちる気がしてて。(相手よりも)
パスの精度だけでなくインテンシティも。
なんかそんなデータないんかなとか思ったりしてました。
んで、雨でなく雨による芝の状態変化による影響なのか?とこの記事や記事のコメント見てて思ったり。
エジルだけでなく、マルティネッリとかも前半から重そうに見えたのは気のせいだろうか。
ラカが点取れてないので一度センターから外してオーバ中心にして欲しいです
センターがラカだとエジルからの裏パスが出ません
結局この2人は共存出来ないと思ってます
サカの件はハムではなく打撲だったし、AMNよりもジャカを下げることを選択したのだろうし、そもそも左SBがいないし、事情として理解できなくもない。しかしプレーもしない・交代もしない、非常に曖昧な態度だったと思う。イライラした。
先日のレスターvsチェルシー戦を見てたが、あのレベルの試合にはあんな曖昧な態度が許される余地はどこにもなかったと思う。11人の戦う人間をピッチに送り込むという点で、アーセナルはあのレベルには遠く及ばない。誰が悪いとか言う気はないが、改善しなければ。
ひとつだけ擁護するなら、元気のなかったラカはともかく、エジルはよく走って戦ってたと僕は思った。あの畑みたいなピッチで普通にパスが出せてたエジルのテクニックは尋常じゃないし、試合全体がボーンマスのペースになったのをエジルのせいにしても始まらないと思う。
オーバが決めてれば、、とは思いますが、今までの彼の尋常じゃない決定力を考えれば、こういう日もあってしょうがないなぁと思います。
芝の問題はもちろんですけど、それ以前からウインガーやトップの選手にボールが入ってからの課題はずっと残ってる気がします。
相手がしっかり引いてる場面でペペとかオーバとかサイドの選手がもらったら困ってるような印象あります。MFやSBが追い越して裏を取ったり、ラカやエジルが絡んで中央に入るとか、この辺はもっと出来るはずなんだけどなぁ。
なんとなく昨シーズン、イウォビがコラシナツと絡んでサイド崩したり、中央に入ったりするのを懐かしく思ってしまいました。ペペにはあんなことやってほしいんだけどなぁ。ぺぺはイウォビの上位互換だと思うので、出来たらかなり脅威になれると思うなぁ。。
まぁこれまでの全く前線につなげない問題が解消しただけでもアルテタの功績は大きいですけど、ファンというのは図々しくて欲張りなもので。
ドバイキャンプでの改善に期待します。
アーセナルは怪我人が出た試合に弱い印象です。前シーズンもウェルベック怪我の後、目に見えて調子落としましたし。(これは試合というよりシーズン全体ですが)
誰かにアクシデントが起こると、皆が普段通りにプレーできない。昔からそんなイメージです。
とにかくWBでアルテタボールをインストールして、残シーズンで楽しませて欲しいところです。